今すぐできる『夏バテに対する栄養戦略』
■夏バテの定義
実は明確な医学的な定義はありません。一般的には夏場に生じる以下のような体調不良全般を総称しています。
・全身の疲労感、倦怠感、無気力、イライラ、食欲不振、不眠、ふらつき
■夏バテになるとどうなるのか?
夏バテをすると全身のだるさや疲労感・無気力感のみならず、食欲不振による体重減少や胃腸障害、めまい、頭痛、立ち眩みなどに繋がり、熱中症のリスクを高めます。
■原因
高温多湿な環境によって睡眠不足や脱水になり、これを避けるために冷房の過使用・冷たい飲食物の過剰摂取により胃腸障害やむくみが発生します。これにより自律神経失調や不眠・食欲不振になり、夏バテし疲労や倦怠感・無気力になります。

■対処法
夏バテの主な原因は自律神経の失調なので、(1)規則正しい生活習慣(2)バランスの良い食事(3)適度な運動 が需要です。なかでも夏バテ予防に最も重要なのは食事です。今回は簡単にできる食事法を2つご紹介します。
〈夏バテにならない栄養素のポイント①〉
夏場の食事で重要なのは「糖質過多にならない」ことです。食欲のない夏場は冷たいジュースやさっぱりとした麺類など糖質過多になりやすいです。糖質の代謝には「ビタミンB1」という栄養素が重要です。ビタミンB1が不足すると活動や回復に必須のエネルギーが作れなくなり疲労感が増します。またビタミンB1は水溶性のため汗を大量に汗をかく夏場は特に摂取が必要です。ビタミンB1が多く含まれる食品は玄米、蕎麦、うなぎ、たらこ、大豆、きな粉、海苔などです。
★おすすめ料理 「納豆かけごはん」
ただし、ただの納豆ご飯ではありません!
「3部搗き玄米」×「納豆」×「海苔」×「黒にんにく」の組み合わせが最良です!

前述したとおり、3部搗き玄米・納豆・海苔はビタミンB1が豊富です。残りの黒にんにくがなぜ良いかというと、調理したにんにくに含まれるアリシンがビタミンB1と結合しアリチアミンになり、このアリチアミンはビタミンB1の吸収効率を高め長時間効果を持続させる作用があるためです。また末梢神経の維持にも関与し、筋肉の痙攣やだるさを緩和する役割もあります。ちなみに武〇薬品工業のア〇ナミンはアリチアミンを応用したフルスルチアミンが含まれています。

〈夏バテにならない栄養素のポイント②〉
発汗によりミネラル不足に陥りやすくなります。ミネラルには身体の機能を維持・調整をする機能があります。体内では生成できないため、食事から摂取する必要があります。トマト、枝豆、モロヘイヤ、ゴーヤ、パプリカなどの旬の夏野菜がおすすめです。
また暑くなると食欲が減退するものです。香辛料のクミンや香味野菜は食欲増進の効果が期待できるものがあります。
生姜・ニンニク・ワサビ・ネギ・シソの葉・ミョウガ・コショウなどがおすすめです。
★おすすめ料理 「夏野菜のスパイスカレー」
私のおすすめ店は不動前駅のすぐ近くにある「東印度咖喱商会」です。夏野菜たっぷり入っていて、スパイスが食欲をそそります。ポークカレーなので豚肉のビタミンB1も摂取できます。ちなみに普通盛りでも量がかなり多いので小食な方はお気をつけください(笑)

ぜひこの夏は
「3部搗き玄米」×「納豆」×「海苔」×「黒にんにく」と夏野菜のスパイスカレーで夏バテしらずで過ごしましょう!